「進路、クリアです!」「わかってることは言うな!」

キングコングのうた、というのを知ってるか」
「いや…」
「その一節にこういうのがある。
 『こわくなんかないんだよ
   キングコングはともだちさ』
 …どう思う?」
「シュールだね」
「解ってないようだな。お前のやってる事は正にこれだ。身長18mのキングコング自身が自分は怖くないと言う――」
「……」
「怖いわ!!」
「いや、僕はそれに該当することなんもやってないと…」
「とにかく怖いのっ! 友達なんかになれないのっ! バーカバーカ!!」
「えー、どういう主旨なのこれ?」